スタッフSさんの駄話。
読書感想文の話。今回は中高生編です。
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読書感想文に求められること、
それは、「その本を読むことによって、あなたの何かが変わりましたか?」ということ。
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その「変わった」こととは、過去の体験に対する意味づけが変わった、ものの見方が変わったということです。
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でもね、つらーっと読んでいるだけでは、そこまで深読みできません。中高生といっても実生活での経験値が足りませんから。
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ゆえに、ここで必殺技。
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物語の前後に、全く違うジャンルの本を読む。
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例えば、わたしが選んだ物語は夏目漱石の『こころ』でした(補足:スタッフSさん、自分でも読書感想文を書きます)
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『こころ』の前に読んでいたのは、ミニマリストの本。
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そこから得たのは、情報さえも捨ててしまえ、という視点でした。
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よって、先生が新聞で乃木将軍の死を知って自殺を決意したくだりを、情報過多の弊害として書くことができました。
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『こころ』の後に読んだのは、アドラーの本。
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「人は人の役に立つことで自己肯定感を得られる」というアドラーの言葉を受けて、『こころ』のほんの数行しかない文章に着目して膨らませることができました。
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もちろん、この二つの着眼点が、他の本からきていることは、読書感想文に書きません。
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しかし、読書感想文を読む人にとってみれば、
本を読むことによって、わたしが「新しい視点を得た」、つまり考え方が変わったというように見せることができます。
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ずるい手でしょ。うしし。
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しかし、何にもないところから書くことは、ほんとに難しいのです。大人でも。
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ゆえに、本を読むにあたり、あらかじめ視点を定めておく。
視点を定めるために、他の本の力を借りるのでした。
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前後に読むのは、物語ではなくて知識本。
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全く関係ないジャンルであればあるほど、個性的な視点が得られる。
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オーソドックスにいくなら、心理学の本。ベタすぎますがね。
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中高生の読書感想文についてのまとめ。
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読書感想文に求められることは、「その本を読むことによって、あなたの何かが変わりましたか?」ということ。
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知識本と合わせて読むことで、自分の枠を超えた視点で物語を読み解くことができる。
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以上スタッフSさんの駄話でした。
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